本ページはプロモーションが含まれています

外資系ホテルに就職したい!日系ホテルとはどう違う?

外資系企業とは?

外資系ホテルについて知る前に、「外資系」とは、そもそもどういう意味なのかについて理解しておきましょう。

「外資系」とは、一言で言えば、外国企業が出資している企業のことです。外国企業と日本企業が共同出資している場合もありますが、一般的には、外国企業が海外進出し、日本で会社を設立した場合を指すことが多いです。

そのため、多くは本社も海外にあり、日本などの海外進出が可能なくらいに資本が安定しているので、日本進出前から知名度のある場合も多くあります。外資系ホテルの例では、アメリカで拡大し「ザ・リッツ・カールトン」を日本各地にも展開しているマリオット・インターナショナル、「アンダーズ」や「ハイアットリージェンシー」を展開しているハイアットホテルアンドリゾーツ、アジアを中心に「ザ・ペニンシュラ」を展開している香港&上海ホテルズなどがあります。ラグジュアリーホテルとして、高価格帯のサービス提供をしている企業が多いことが、外資系ホテルの一つの特徴です。

ホテル業界は外資と日系でどう違うのか

では次に、ホテルの話に移っていきましょう。ホテルでは、外資系と日系でどのような違いがあるのでしょうか。

最も違いが出やすい「運営形態」「客層とサービス内容」「年収」という3つの点で、外資系ホテルと日系ホテルの違いを見ていきましょう。

組織の運営形態

まず、外資系と日系では運営形態が異なります。

日系ホテルでは、所有直営方式といって、ホテルを所有している会社が、運営と経営を一手に担っている場合が多いです。

一方、外資系ホテルでは、所有と運営・経営を分けている場合が多く、土地や建物を運営会社に貸し出すリース方式や、運営を別の会社に委託する運営委託方式を採用しているところが多いです。

最近では、日系・外資系ともに、運営ノウハウやブランド力などのサポートを受け、加盟料を払いながら経営をするフランチャイズ方式も増えてきています。

客層やサービス内容

ホテルは、客室単価により種類が分かれています。

ラグジュアリー(客室単価5万円以上)
ハイエンド(3〜4万円台)
ミドル(2万円台)
エコノミー(1万円台)
バジェット(1万円以下)

日本に進出している外資系ホテルのほとんどは、上記の分類で言えば、ラグジュアリーホテルに入るので、それに伴いメインターゲットは富裕層になりますし、サービスも客室・食事・接客など全てにおいてハイレベルなものを要求されます。

日系ホテルは、外資系ホテルと同等のラグジュアリーホテルもありますが、エコノミーやバジェットクラスのホテルも多数ありますので、そのホテルによって、メインとしている客層やサービス内容は大きく異なります。

ランクが下がっていくにつれて、レストランやバーなどの付帯施設が無かったり、コンシェルジュやドアマン、ベルボーイのような人的サービスも無く、ホテル本来の「宿泊場所の提供」のみにフォーカスしていくので、その分低価格でのサービス提供となっていきます。

年収

外資系ホテルは、高価格帯のサービス提供をしていることから、お客様から要求されるサービスレベルも、当然高いものとなります。求められる仕事のレベルが高ければ高いほど、給与水準も高くなっていくので、外資系ホテルは日系ホテルに比べ、年収も高くなる傾向があります。

一概には言えませんが、日系ホテルだとしても、ラグジュアリーやハイエンドなど、高水準のサービスを求められるホテルであれば、外資系ホテルと同等の高年収も狙えますが、ミドルやエコノミー、バジェットクラスのホテルであれば、客室単価も下がるため、外資系ホテルより給与水準は低くなりがちです。やはりサービス業で「楽して稼げる」という職種は存在しないので、自分が提供した労働力の価値が高ければ高いほど、支払われる対価も高くなる、という原理原則通りの給与となります。

先述した、客層とサービス内容に連動するように、年収も大きく変わってくるという理解でいいでしょう。

外資系ホテルに就職するメリット

外資系ホテルと日系ホテルの違いを見てきましたが、次に外資系ホテルで働くと、具体的にはどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。資本や運営形態が違うことにより、やはり雇用形態も変わってきますし、客層やサービスの内容が違うことにより、業務のやり方や賃金も変わってきます。

外資系ホテルに就職することを考えているのなら、どのようなメリットが享受できるのか、そしてそのメリットは、自分が求めているものと合致しているのかを意識しながら、外資系ホテルで働くことについて考えていきましょう。

世界基準のサービスが身につく

海外に進出する日系ホテルのほとんどが、資本が安定している大手ホテルであるように、日本に進出している外資系ホテルも、自国では大手の一つであり、すでに大きな実績を上げ、日本に進出してきている場合が多いです。

そのため、経営ノウハウやホスピタリティについての知識や情報に関しては、すでにトップレベルのものを社内で共有しています。また、同僚となるホテルマンにも、すでにトップレベルのホテルマンが揃っています。

ですので、外資系ホテルに就職できれば、日本だけでなく、世界にも通じる高いレベルの接客力を肌で感じ、学ぶことができることは確かです。外資系企業は、日本企業ほど新人教育に力を入れていない傾向があり、実力主義で競争も激しいことから、外資系ホテルでホテルマンとして生き抜いていくことは至難の技です。

しかし、世界規模の大手企業で、ホテルマンとして働いていくことができれば、世界のどこでも通用するホテルマンになることができます。

英語力が活かせる

もしあなたが海外旅行にいった際に、見慣れた日本企業のお店があったら、何となく親近感がわき、落ち着きを感じますよね。日本にある外資系ホテルというのは、外国から日本に来る外国人観光客にとっては、そのような親近感があり、落ち着きを感じる存在です。

「慣れない日本に行くのだから、ホテルは馴染みのあるところにしよう」という考えから、外国人利用客も多くなります。その外国人利用客に対して、チェックイン・チェックアウトやホテル内の案内などをするフロントはもちろん、周辺の観光スポットの案内や飲食店の予約など、お客様のリクエストに応える役割を担うコンシェルジュやゲストリレーションズなどで、英語を使う機会も当然、多くなります。

そのため、外資系ホテルで働くことは、英語力を生かしたり、ホテル特有の接客用語を使いこなせるようになるなど、さらに英語力を伸ばす絶好の機会となるでしょう。

年収は比較的高め

最近でこそ、中途採用も増えてきましたが、日本は昔から新卒をプロパー社員として育てて、勤続年数に応じて、役職や賃金も上がっていくという年功序列制度が、未だ根強く残っています。しかし海外の基本的な考えは、勤続年数に関わらず、労働の種類と量に基づいて賃金を支払うべきという「同一労働同一賃金」です。

新人であろうとベテランであろうと、高い成果を出せば高い賃金が支払われ、会社にとって利益を出せない存在だとみなされると、正社員であっても契約社員に降格させられたり、解雇されることもありえます。日系企業に比べ、外資系企業は成果主義であり、新人を雇ってじっくり育てていくというよりも、即戦力を雇う傾向にあり、いわゆる「転職組」が多数いることがほとんどです。

そしてその傾向は、外資系ホテルも同様です。ダメだとすぐにクビを切られるわけではないですが、日系企業に比べるとそのリスクが高いこともあり、リターンである給与水準及び年収も高くなっています。実力主義で、成果を出せなければ解雇されるリスクもある。シビアな世界ではありますが、自分の実力と価値を高め、接客を極めていきたい人にとって、外資系ホテルは、これ以上ない環境であるとも言えます。

外資系ホテルに就職するデメリット

どんな事柄にも良い面と悪い面があり、それは外資系ホテルで就職することに関しても同じです。

これまでは、主にプラス面を見てきたので、マイナス面も取り上げていきましょう。本気で外資系ホテルへの就職を考えるなら、長短両面をしっかりと見つめ、吟味した上で、実際に行動を起こしていきましょう。

求人が都心や都市部に偏る

外資系ホテルは、海外の富裕層をメインターゲットに据えていることから、建設が基本的に東京近郊か、大阪・福岡などの都市部に偏りがちです。

2020年にハイアットホテルアンドリゾーツが石川県金沢市に「ハイアットセントリック金沢」を、2021年にマリオット・インターナショナルが鹿児島県に「シェラトン鹿児島」を開業予定と発表するなど、徐々に地方にも外資系ホテルの手が伸びていますが、都心や都市部に比べると、まだまだ圧倒的に少数派です。

新規開業のホテルに新人を配置することも考えにくいので、求人も基本的には都市部での募集となります。ですので、外資系ホテルに就職したい場合は、勤務地が地方ではなく、都心や都市部になることを覚悟しなければならないでしょう。

高ポジション昇進の難易度が高い

外資系ホテルは、日系ホテルと異なり、高卒・大卒からプロパー社員として幹部候補までじっくりと育て上げることは、あまりありません。

ホテルに限らず、常に即戦力を欲する外資系企業においては、転職が一般的です。そのため、例えばマネージャークラスの人材が不足した場合は、「たたき上げ」で昇格させるより、ヘッドハンティングなどで「引き抜き」を行う場合も多くあります。

外資系ホテルの場合は、世界各国にグループホテルのマネージャーがいて、海外のマネージャーが派遣されてくる場合もあるので、昇進を続けていって幹部クラスに登用されるには、相当に大きな成果を出し続けていかない限り難しい、と言えるでしょう。高いポジションへの昇進が難しいという点は、地道に勤続を続け、出世をしていきたい人にとっては、デメリットとなるかもしれません。

外資系ホテル就職で求められるスキル

外資系ホテルは、日系ホテルとは客層はもちろん、スタッフの国籍や企業風土、価値観も異なるので、当然求められるスキルも異なったものとなります。

外資系ホテルで働きたいならば、必要とされるスキルとその背景を理解しましょう。

そして、自分が持っている力と求められる力を対比し、自分に足りないもの、補わなければならないものを見つめ直していきましょう。

英語力(語学)

利用客に外国人が多いため、接客の際に必要となるだけでなく、同僚や上司にも外国人が多いため、スタッフ同士のコミュニケーションにおいても欠かせないため、英語力は必須とされていることも多いです。

ホテルでの接客特有の専門用語等は、研修や入社後に補えるとしても、基礎的な英語力は入社前から求められます。そのため、特に対面接客を行うフロントなどの宿泊部門の求人では、最低限のTOEICスコアや英語検定などを応募資格としているホテルもあります。

日本には、近隣の中国や韓国からの観光客が多いため、アジア圏の言語も話すことができれば、尚良いでしょう。オリンピックや万博、そして政府が推し進めているインバウンド事業によって、訪日外国人は、間違いなくこれからも増えていきます。

ですので、英語や中国語・韓国語だけでなく、ヨーロッパ系の言語も同じく重宝されています。いずれにせよ、外資系ホテルにおいては、習得言語が日本語だけではない、語学力が求められる場合が多いです。

コミュニケーション能力

ホテルではさまざまな職種の人が働いています。

宿泊業務だけでなく、レストランやブライダル、営業や設備管理部門など、多くの職種でサービスが構成されており、その全てがホテルにとって欠かすことができない業務です。

全てを一人でやることはできないので、いろいろな人と協力して、お客様をおもてなしすることになります。そのため、そのような数多くいるスタッフとの信頼関係を築くためのコミュニケーション能力は不可欠です。信頼関係は、常に相手のことをおもいやり、気を配り、相互理解を深めることで成り立ちます。そしてそれは、お客様との関係についても同じことが言えます。常にお客様のことをおもいやり、気を配り、相互理解を深めていけなければ、外資系ホテルのようなラグジュアリーホテルで満足いただけるサービスを提供することはできません。

外資系ホテルにおいて、コミュニケーション能力は必ず求められるスキルの一つです。

主張する力

日系企業では、組織の「和」を重んじ、それを乱すことは忌み嫌われますが、外資系企業では「和」よりも「個」を重視します。それは、昇進や賃金に勤続年数が関わる日系企業と、勤続年数に関係なく実力主義で賃金や役職を決める外資系企業、というのを鑑みれば、明らかなことです。

つまり外資系企業では、チームを重視し、我を抑えることよりも、組織がもっと効率的に成果を出すために、積極的に意見を発することのほうが評価される傾向にあります。

それは、外資系のホテルでも同様です。お客様に最高のホスピタリティを提供するという目的を達成するために、勤続年数や年齢は関係ありません。逆に言えば、「和を乱さないこと」ばかりを意識し、自ら主張しない人間は何もできない、やる気がない人間と見なされます。無駄な「忖度」はせず、お客様のためになることであれば、積極的に自分の意見を主張する力。

これも外資系ホテルで働くために、必須の力です。

セルフマネジメント力

新卒を中心に採用し、新人教育や研修を充実させて、長年自社に貢献できる人材を育てていく日系企業。それに比して、外資系企業では、即戦力を採用することが多いため、日系企業ほど新人教育や研修には力を入れていない企業が多いです。

そのため、自分で自分の力を磨き、生産性を上げ、目標を達成していくセルフマネジメント力(自己管理能力)も求められます。成果主義・実力主義で、競争が激しく、人の入れ替わりも激しい外資系ホテルでは、「個」の力も重視されるため、自分個人のレベルアップも必須です。

体調管理や時間管理は当然として、モチベーションの維持や目標を達成して成果を出すまでのスピード感など、速やかに合理的な意思決定や判断をして、仕事を進めていくことが求められます。

ホテルマンとしてサービスを行うときは、周りのスタッフと連携することが求められますが、自分個人の実力ということに関しては、みんなで一緒に頑張っていくというよりも、自ら自分を磨き続けるという自己管理能力が求められるのです。

外資系ホテルに就職する人が考えておきたいキャリアプラン

宿泊業界は、もともと入職率と離職率が高い傾向にある業界です。

言い換えれば、転職が多く、業界内での人の入れ替わりも頻繁に起きます。外資系ホテルでも、欠員や新規ホテル開業で、人員不足が発生した場合など、本部の急な方針変更が人事に影響することもあります。

ですので、まずは、自分の将来像やキャリアプランをしっかりと考えておく必要があります。

自分が今後どのような仕事をしていきたいのか、どのようなことを成し遂げていきたいのかの目標をしっかり持ち、そこから逆算して、そのために今何をすべきなのか、どのような仕事をしたいのかという計画を、きちんと立てておくべきです。外資系ホテルでは、自分のレベルアップに向けて、自ら能力やスキルを磨いていくスタンスが必須です。

実力主義で、成果を出さなければ降格や解雇もあり得るシビアな世界ですが、そのスタンスで働くほうが、ビジネスパーソンとしても、ホテルで働く者としても成長度が高くなることは明白です。

そして、ホテルマンとして、世界で通ずる本当の実力を付けていきたい、若いうちに正当な評価を実力で勝ち取って出世していきたい、という人にとっては、打って付けの環境です。外資系だからと言って、必ずしも転職を前提にするわけではなくても、そのようなスタンス・意識を持つことが大切になってくるのです。

就活では、ホテルごとの情報収集と企業研究が大切

ホテル業界を志望して、就活を行っていく際は、外資系・日系やラグジュアリー・ミドルなど、経営資本やクラスによって、大雑把に一括りにするのではなく、ホテルごとに情報収集と企業研究を行っていくことが重要になります。

出資が外国企業であれば外資系、日本企業であれば日系と大まかに分けられますが、実際は各ホテルごとに雰囲気やサービスの質、学べるポイントは異なります。職種によって、サービスや業務の内容も、異なる場合が多いです。まず、先述したキャリアプランをしっかりと考え、自分の目標と照らし合わせましょう。

将来どのような仕事をしていきたいのか、そして現在どのような仕事をしたいのかが明確になっていれば、どんな情報を集めればいいのかという、企業研究の方法も明確になってくるはずです。

また、外資系ホテルの情報は、日系ホテルに比べ、ネットでは集めにくい傾向がありますので、業界経験者に話を聞くなど、情報収集に関しては、積極的に足を動かすという姿勢も重要になってくるでしょう。

就活でチェックしておきたいホテル業界の動向

ホテル業界に就職を考えているならば、近年、そしてこれからのホテル業界の動向をチェックし、それに付随して求められるものも、しっかりと認識しておきましょう。

国を挙げての政策や、オリンピック・万博と国際的に注目度の高いイベント開催などを控え、現在も増えている訪日外国人旅行者の数は、今後もさらに増え続けていくでしょう。1964年の東京オリンピック開催とともに、政府がホテル建設を促進した第一次ホテルブーム、1970年の大阪万博開催を頂点にした第二次ホテルブーム。そしてホテル業界は今、第三次ホテルブームと呼ばれるほどの活況を呈しています。

そのブームの中心にいるのが、外国人旅行者であり、その外国人旅行者にとって、外資系ホテルブランドは、見知らぬ土地にある見慣れた物という点で、一際安心感がある存在です。ただし、外資系ホテルは、そのほとんどが客室単価が高いラグジュアリーホテルであるので、利用する層は生活水準レベルが高い人になります。その分、求められるサービスの質が高まることは認識しておくべき事柄です。

接客や業務に支障をきたさないレベルの語学力、接客の最高峰であるホテル業で生き抜いていけるレベルの接客・サービス力が、これからのホテル業界では、当然のように求められてくるのです。

まとめ

外資系ホテルは、求められるサービス水準が高い分、報酬も高い傾向にあり、自らの力で成長していくこと、そして実力主義で常に結果が求められる環境です。

ホテル業のプロとして、常に厳しい環境で働くことになることは間違いないですが、接客業を極めていきたいという人にとっては、外資系ホテルは文句のつけようのない、素晴らしい環境です。そこで、信頼を勝ち取ることができれば、あなたは世界中どこでも通用するホテルマンになれる。

それが外資系ホテルという職場なのです。

外資系ホテル就職
最新情報をチェックしよう!